額の制作

写真や絵を飾るための額は意外に奥が深い。例えば、フレームとフレームの45度の接続部の精度確保、ルーターやトリマーを使ったフレーム飾りの加工、挟み込むガラスやマットや押さえ板の加工は留意事項が結構ある。

まず、フレームの断面を設定し材を切り出す。フレームは以下の図のようにコの字に加工する必要がある。



断面の加工は、丸鋸盤のセッティングを同じにしてフレーム全体を一度に行うと精度良く出来る。下の写真はフレームを切り出したところ。



下の写真はフレームの接続部を加工している様子である。マイターゲージを使って加工しているが、分度器を使って正確な45度の墨線を引いておき、マイターゲージをそれに合わせるようにすると正確に切断できる。マイターゲージの目盛りは誤差がある。45度の切断は少しの誤差でフレームの歪みが生じるので慎重に採寸する。

マイターゲージは一旦セッティングしたら最後まで同じセッティングで使うと精度が上がる。丸鋸盤のセッティングを精度良くするために私はセーフガードを外して切削する。この場合、ガードがないので安全には十分注意する。

材の送りは、マイターゲージの遊びを極力少なくするために、マイターゲージをレールの一方に押しつけて行うと材がぶれないで精度良い切断が出来る。




下の写真はフレームを仮組みした様子である。スコヤを使い直角がきちんと出ているか確認する。接続部に隙間が開くようで有ればノミで修正する。細かい修正は難しいので最終的に木工パテで行う。




接続部に木工ボンドを付けて額用クランプで固定する。額用クランプのテンションを上げると額が歪むので平面がきちんと出ているか確認しながら少しずつテンションを上げる。




下の写真のように、ある程度接続部のボンドが乾いたら額を支えるベニアを入れた状態にしておくと、直角と平面がきちんと出る。また、タッカーで四隅を補強しておく。




とりあえず形が出来上がった。




ガラスを入れれば良いが加工のしやすさ、落ちても割れないところなど取り扱いが素人向きなので、DIY店で売っているPETという1mmの樹脂板を用いた。この樹脂板はカッターで切断できる。




フレームの接続部分の小さな隙間、段差は木工用パテで埋める。色々な色が売っているので材の色に合わせて選択すると良い。最終的な仕上げ、塗装はこれらの制作・調整が済んでから行う。




下の写真はマットの制作である。飾る写真や絵の大きさに合わせて窓を開ける。窓の開け口は45度にカットする必要があるので、写真のような45度に傾いたマット用カッターを使う。マット用カッターはガイドに定規を使うが、一気に深く切削しようとすると歪むので少しずつ切削していくと上手くいく。




窓が開いた。コーナーの部分は旨く切断する必要があるので、普通の小さいカッターで慎重に切断する。裏から写真や絵をセロテープで貼って固定する。




額に入れる写真が出来上がった。




出来上がった額にひたすらペーパーをかけて仕上げる。40〜50番くらいで荒削りをし400〜600番くらいで仕上げをする。




ペーパーかけが終わったら濡れた布で削りカスを取り去る。




フレームの塗装。3〜4回塗り重ねると綺麗に仕上がる。それぞれの回で400〜500番のペーパーをかけると最終的な仕上がりが綺麗になる。




釘でフレームを引っかけて乾かしているところ。手で持っていると持っている部分の塗装が出来ない。




仕上がりました。後は額を壁に固定する金具を裏面に取り付けて終了。(ちなみに中に入れている絵はモジリアーニの「少女」)





gaku17





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