お盆

かみさんからのリクエストでお盆を作ることにした。比較的簡単に考えていたが作り始めると、「たかがお盆、されどお盆」で結構厄介なことが分かった。

取っ手の部分が、強度とデザインを両立するように考えるとなかなか難しい。

取っ手のイメージはスッキリ見えるように以下のようなデザインを考える。内部のくり抜きはルーター、ジグソーと糸鋸を使って行うこととする。




下の写真は底板を支えるフレームに溝を掘っているところだ。溝を掘るにはトリマーやルーターを使う方法もあるが今回は底板の厚みが4mmと比較的狭いのでテーブルソーで行うことにした。

鋸を回しているときは切断と違うのでセーフティガードは使えないので外しておく。キックバックの可能性は少ないが切り出しと切り終わりに刃が露わになるのでその点の注意が必要だ。




下の写真は溝掘りの終盤である。終盤は刃がむき出しになるので材を送るジグが必要だ。ワークセンター2000には付属のジグ(写真の左手で操作している赤い部品)があるのでそれを利用する。




下の写真は溝掘りが終了した部材である。まとめて行うと誤差を最小限に押さえられる。




取っ手部分のフレームの加工に入る。最初はルーターで一気に貫通部を加工しようとしたが材を進めるのに抵抗が大きいこと、キックバックが予想されることから、あらかじめジグソーで大まかに貫通部を開けてから表面のみをルーターで仕上げることにする。(糸鋸は材が厚すぎるので使いづらい、バンドソーはくり抜きには使えない)

下の写真は材の端をルーターを使って丸めているところ。トリマーより遙かに安定している。堅い材や細い材でトリマーの安定性がいまいちのときはルーターの方が安心感がある。










下の写真はルーターだけで貫通部を加工しているところだ。キックバックが予想よりかなり激しいことが分かったので、この後ジグソーによる貫通部加工に変更する。

両脇にクランプした端材は貫通部の長さに合わせ材の送り幅を制限するために設定したものである。








貫通部の端は丸く仕上げるので糸鋸を使って切断する。この後、ヤスリで仕上げるのだが丸く綺麗な曲線に仕上げるのは結構手間がかかる。




ジグソーと糸鋸による大まかな切り抜きが終わったら再度ルーターを設定して切り抜き箇所の整形を行う。この際、注意する点は材の送り方向、ルーター刃の回転方向、材の木目である。これらを良く考慮しないとキックバックが起こる。(少しでもキックバックの危険を減らすためにスパイラルビットの採用を考えているところだ)




下の写真のように取っ手の部分をルーターで断面を丸く仕上げる。






下の写真で右側は取っ手、左側は底板のためのスリットが入っている。取っ手の部分は丸くなっている。




仮組みをしてみる。大型のお盆なので枠の接合部分は強度を持たせるためにダボ接続とする。




ひたすらヤスリがけをして取っ手部分を曲線で仕上げる。ダボ接続にはダボ穴を正確に開けるために写真のジグ(黒い部品)を用いる。






下の写真のようにダボ穴にジグをはめ込む。




ダボ穴を空ける相手側の材にジグを押し付けるのだが、真っ直ぐに押し付けられるように写真のように直線がきちっと出ている材を当ててずれないようにして押し付ける。印を付けたらその部分を中心にドリルでダボ穴を開ける。




ダボを接合部材にはめ込んでいるところだ。




仮組みしてダボが正確に決まるのを確かめてから木工ボンドをぬりクランプで固定する。はみ出した木工ボンドは濡らした布で拭き取っておく。これで1日以上ボンドが固まるのを待つ。




底板を挟み込む切り込み跡を木工パテで埋める。




木口をカンナで整形する。(使用しているカンナは替え刃式カンナ、普通のカンナは刃研ぎや調整が厄介なので最近はもっぱら替え刃式カンナを使用している)




全体にヤスリをかけた後、布で削りかすを除去して塗装に入る。今回使用した塗料は水性のクリアラッカーだ。素人にも扱いやすい。塗膜は油性に比べて弱いのが欠点。塗っては400番くらいのペーパーをかけてまた塗るという工程を3〜4回繰り返す。




やっと出来上がった。




取っ手の様子。










obon26






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