ソファベッド
つり棚の下にソファーを作る。

設計の条件

・ベッドとしても使える。
 寝るための幅(70cm)長さ(200cm最低でも
 180cm)の確保が必要

・下部に収納を設ける。
 座面の高さが40cmとすると、クッション厚さが
 10cm、残りの30cm内に納める必要がある

・部屋の床面積を狭くしない。
 寝るための広さを確保することと相反する条件、
 ソファーとして使用するときには狭くベッドにする
 ときに広くなる構造が必要
座面の奥行きは、「ソファの時は狭く、ベッドの時は広く」という相矛盾する条件をどうクリアするか。
上の図は、ソファを側面から見た図です。右側が壁になります。図のように座面にキャスタを付けて引き出せるようにする。座面と背をヒンジで固定し、座面を引き出すと背も倒れつつ引き出されて、最終的に面一のベッド平面ができあがるという仕組み。
これなら、課題を克服できそう。












足部の製作

まず、2×6と2×4材を切り出します。12フィートの材を買ってきて、写真奥のウマを使って手鋸で切断します。最終仕上がりの表面にしないので、買ってきた材料をそのまま使います。多少のゆがみや寸法のズレは気にしなくていいでしょう。
具体的設計

足の部分の構造を左記のように考えた。材料は2×4を使う。

2×4材は、精度がいまいちなので自動かんな盤で直角を正確に出す。

座面を支えている部分は、3層構造にして真ん中の部材でキャスタを受ける。

キャスタの走る部材の両脇を部材で挟みキャスタが溝に沿って走行するようにガイドとする。
ビスケット・ジョインターでビスケットを取り付ける穴を空けます。

今回はビスケットをそれぞれの接合部に1枚用いました。

20番のビスケットです。
ビスケットは湿気を吸うと膨張する性質を持っているので、左写真にあるような専用の入れ物に入れ、湿気を吸わないように保管します。

入れ物として、私はオフ・コーポレーションで販売されている、バキュームキャニスタを使用しています。
左写真は、ビスケットをセットして仮組をしているところです。
接合部に木工ボンドを塗っているところです。

ビスケットの入る穴、接合部にたっぷりと木工ボンドを塗ります。

少々はみ出ても後でふき取るのでかまいません。
ハタ金で材を密着させます。

ハタ金は、材を押さえつける力が均等に掛かるように、表と裏から互い違いに締め付けるようにしましょう。
「作品の紹介」に戻る
はみ出した木工ボンドを塗れた布きれで拭き取り日陰で乾燥です。
座面と背面の作成
足部を含めた支持部の製作
支持部は最終的に外に現れないので仕上げは適当でかまいません。2×4材をそのまま修正せずに使います。

ところが左右の足部を接合する梁は水平方向を正確に出す必要があるので、曲がりや狂いがある場合は修正の必要があります。
左写真ではよく分かりませんが、2×4材がねじれています。購入時に出来るだけ狂いの少ない材を選ぶようにしていますが、長期間保存していると湿気等でだんだん狂ってきます。
ねじれている場合は、カンナを使って修正します。そり上がっている部分をカンナで削ります。4面を均等に削っていきます。

一気に修正しようとせず、4カ所を少しずつ修正していきトータルでまっすぐになるようにしましょう。

断面が完璧に長方形になっている必要はなく、だいたい均等に修正されていれば問題有りません。

後でかんな盤で修正すればよいのです。

(注:カンナは左写真のように置いてはいけません。刃を痛めるからです。置くときは横にします。)
トリトンワークセンタ2000のアタッチメントであるプレーナ・アタッチメント・キットを使用します。

手持ちのカンナが、かんな盤に変身し正確な切削が可能になります。

カンナがワークセンタのテーブルに垂直になっていることを確認して作業に入ります。
左右の足部を連結して支持部が出来上がりました。

もう1本梁が入るのですが、座面を支える部材を取り付けてから入れることにします。

梁はコーススレッドで止めています。
座面及び背面のフレームになる部材を切り出します。

部材を垂直に、かつ、手鋸を使って直線に綺麗に切断するのは素人にとって難しいものです。

市販されているライフソーとソーガイドは使い勝手がよく、素人にも垂直かつまっすぐに切れます。

素人には難しい角度のついた切断も可能です。
座面と背面のフレームになる部材を切り出しました。

座面と背面は正確に作る必要があるのと外面に出るので綺麗に仕上げる必要があります。

左写真は修整が済んだものです。

修正はカンナで大まかな修正を行い、かんな盤と丸鋸盤を使って最終調整を行います。

この作業は木工の3K(ヤスリがけ、塗装)の1つで結構大変です。これだけの部材を準備するのに丸1日かかりました。
左写真は切り出した部材です。
左写真は座面と背面にする枠を作っているところです。

枠の中に12mmの板をはめ込むので溝を丸鋸盤で作ります。

丸鋸盤で粗々切り出してノミで仕上げます。

板がキッチリはいるかどうかは、この仕上げにかかっているので、しっかり仕上げましょう。
トリトンのワークセンタ2000の丸鋸盤でマイターゲージを使って枠のコーナー部分を45度に仕上げます。

マイターゲージはかなり正確に作ってあるので、ほとんど調整はいりませんが、使わない木片を用いて必ずテストカットを行いましょう。
テストカットしてスコヤを当て正確に直角が出ているかチェックします。

直角が出ない場合は、マイターゲージを調整します。
切断が済んだ部材を並べています。

マイターゲージの調整さえ上手くいけば問題なく正確は切断が出来るはずです。
左写真で分かるように、角の一部に隙間が空いてしまいました。

マイターゲージの調整が十分でなかったようです。
カンナを使って修正します。
ビスケットジョインターで接合します。

作業台にクランプで材を固定し、材を安定させて安全に作業を行います。
今回使用したビスケットは10番のものを用いました。
仮組をした後いよいよ接着作業に入ります。

木工ボンドを(鬼のようにたっぷりと、材の維管束までしみ通るように!)塗ります。

ビスケットの入るスリットの中にも接着剤を染みこませるようにしましょう。
接着する方の面は木工ボンドを全面に塗りますが、接着される方の面は木工ボンドを塗る必要が無く、ビスケットのスリットの内部だけで十分です。
クランプで材を固定し接着剤が乾くのを待ちます。
専用のコーナークランプがベストですが、左写真のように当て木をはみ出すようにセッティングすれば45度の部材がズレずに固定できます。

(縦方向の当て木)
内側の切り込みは後で板をはめ込むのでコーナーにはみ出した接着剤はきれいに除いておきましょう。

この切り込みは板をセッティングしたときに板の面が枠の面より若干低くなるように調整します。

後でカンナを用いて枠の面を削って調整し仕上げるからです。

そうすると板の面と枠の面が境目無くきれいに仕上がります。
座面と背面の枠にはめ込む板をサブロクの板から切り出します。

大きな板を切断する場合のセッティングです。

身にスライドテーブルをセッティングしています。水平器でワークセンタ2000のテーブルと平面を合わせます。

また、板を送る先には板を支えるローラーをセットします。
ローラーのセッティング状況です。
サブロクの板を大まかに切断しハンドリングしやすくしてから寸法通りの大きさに仕上げます。

板は枠に合わせて切断します。厳密に直角になっていないので枠の寸法を正確に測って、その寸法に合わせて切断します。

したがって、フェンスは使えません。左写真のように定規で切断線と鋸歯を合わせスライドテーブルにクランプで固定します。

これで切断線に沿って正確な切断が可能になります。
それでも微調整が必要なときは、木端をカンナで調整します。

左写真は作業台に材を固定し調整しているところです。
座面と背面の4枚の部材が完成しました。
座面と背面を蝶番で接続しますが、ベッドにしたときに蝶番が出っ張らないように取り付け箇所を少し掘り込みます。

この作業には、トリマとジグを用います。(ジグついては「ルーター&トリマ使いこなしマニュアル(ドウーパ責任編集)」に詳しい説明がありますので参考にしてください)

ストレート・ビットを使用します。
ジグのセッティング状況です。長手方向(左右)にトリマを動かして掘り込んでいくので、ジグを縦に平行移動できるように角材をあてがいます。

写真では掘り込む輪郭をまず掘り込んでいます。
最後はノミで仕上げます。トリマを使った掘り込みは、スライド丁番などの丁番を取り付けるときにも応用できます。
効率的に作業を行うために、背面と座面を一緒にして丁番の彫り込みを入れてみました。
トリマとジグを使って彫り込みを入れたところです。
ノミを使って仕上げます。
最終的な仕上がりのイメージが形となってきました。

ちょうど半分で分かれるようになっています。
左半分を外した様子です。
座面の裏側にキャスターを付けます。これは座面を移動してベッドにするときに移動できるようにするためです。
足になる部分に、座面のキャスターが走行する溝をトリマで掘ります。

このとき僅かに座面が足部から浮くようにしておくと、座面が移動しやすくなります。
座面、背面と足部の様子です。

写真はソファー位置です。座面を前に出して背面を平面に倒すとベッドになります。
背面を立てたソファー状態です。
第一段階、片方の座面と背面を寝かせます。
第二段階、もう片方の座面と背面を寝かせて、ベッドの状態になります。
この後、ソファー状態の時の肘掛け、座の下の収納、クッションを製作して完成です。
クッションを入れてカバーを掛けると、まあまあの仕上がりになりました。後は肘掛けを向かって右側に付ける予定です。