天体望遠鏡の製作

かみさんから天体望遠鏡製作のリクエストがあった。理由は、ここ東北の地は空が綺麗で満天の星が見えること、最近NHKで放送された「宇宙の渚」という番組(地球の大気圏と宇宙との境目、いわゆる砂浜と大海の境目の「渚」を掛けて作成された番組)を見て感性を刺激されたことであるそうな。確かに、この番組の映像はオーロラや雷を上から見るという希有なもので素晴らしかった。

さて、どう作るか。なにせ小学校の頃、学研「科学」の付録についていた屈折式望遠鏡しか作ったことがない。でも「宇宙」という単語は、夢見る少年(?)にとっては魅力的な言葉だったことを記憶している。当時から○十年、空を見上げることも滅多になくなり、ロマンたっぷりの星座の歴史など思い出しもしなかった。ここら辺で改めてもう一度空を見上げてみるか・・・

ということで、重い腰を上げて一念発起、ゴールデンウイーク中にだめもと・安請け合いで作ってみることにした。今は、インターネットという検索手段があって、調べれば製作例や製作中の苦労話などいくらでも出てくる。情報収集してみたところ以下のような結論に達した。

構造が簡単な点、自作例が多い点から反射式望遠鏡をキットで作ってみることにした。なんとこのキットを販売している会社は化粧品販売で有名なオルビスである。社長さんの趣味が天体観察だったりして・・・

ファッションや化粧に関心が高く、「いつも美しく」を目標に人生を送っている独身キャリアのアラフォー(アラフィフティ?)が、都心のタワーマンションの最上階からストレス解消のためワインを片手に毎夜空を眺めている、何か明野照葉の小説に出てきそうな人物ではないかと勝手に想像をたくましくしている。

話は脱線したが製作に入る。使用するキットはオルビス社製KT-10タイプ500である。主鏡(凹面の鏡)の直径が10cm、筒の長さが50cm。TK-10にはこのほかタイプ900があるが、筒の長さが90cmとなるので持ち運び(キャンプに持っていったら最高!)などの携帯性を考えてタイプ500とした。下の写真は送られてきたキット部品。

 




 

筒の穴空け


 

筒と三脚の接合

筒と三脚を固定する部分は次の写真のように金具を用いて自作した。


 

筒の塗装

筒の内側を光りが反射しないように黒のつや消しで塗装した後、筒の内側に白のラッカーが入らないように養生して下の写真のようにスプレーで外面の塗装する。スプレーを用いた塗装は薄く塗り乾かしては薄く塗るという繰り返しで塗り重ねると綺麗に仕上がる。





組み立て


接眼レンズ、主鏡、斜鏡を組み立てて、下の写真のようにカメラの三脚に固定した。大まかに光軸を会わせて月を見たがクレーターがはっきり見える。ただし、三脚がふらふらするのとバランスが悪く、観察しようとするターゲットを見つけるのに苦労する。やはり天体観測用のシッカリした三脚と望遠鏡の重さを支えるウエイトが必要だ。




 

調整

ざっと説明書通りに調整したが三脚がしっかりしていないので難しい。三脚を変えて詳細な調整をしなければ・・・

光軸の調整は、インターネットを調べるとたくさん例が示されている。斜鏡、主鏡の傾きをネジを使って微調整し、ファインダーの狙いと望遠鏡本体の狙いを合わせる。詳細は割愛する。


使用感

月を観察したが、クレーターが十分見える。三脚が安定しないので観察がし難いが、まあまあではないだろうか。写真が撮りたくなる、困ったものだ。土星の環も見えた。


三脚

三脚が安物で不安定である。ということで三脚を木工で製作することにする。



月の写真

久しぶりの快晴。今日は天体観測に持ってこいとばかりに天体望遠鏡を覗いてみた。何と月のクレーターがはっきりくっきり見えるではないか。早速コンデジでしかも手で固定していい加減に写真を撮ってみた。こんないい加減な撮り方でも結構写っているもんだ。



つづく

「作品の紹介」に戻る